主な研究テーマ
韓国の近現代文学と文化が専攻である。韓国の1930年代の作品での植民地近代性を研究のテーマとして取り上げ、<朝鮮日報>、<時代日報>など当時の新聞・雑誌に発表された作品に描かれた近代都市京城の近代性と植民地性に注目してきた。特に1930年代の漫文漫画ジャンルに見える植民地時代の「近代的な諸規律」がどのような過程で形成されたか、そしてどのように植民地の日常生活に適用されたかについて探ってみた。
最近は韓国の近現代移住文学と移住関連映画など移住文化に注目している。韓国の文学作品や映画などに登場している移住問題の現状およびその解決に取り組んでいる。新自由主義が始まってから際立って大きく登場している「移住問題」は、韓国だけではなく日本・台湾・中国など東アジア全般に関わっている問題である。それで、韓国を含む東アジアの移住文学や文化も併せて考察している。
主な著書・論文
【著書】
◎共著『커피/트립티/공정무역(コーヒー/Tripti/フェアトレード)』(2021年、동연:ソウル、206~234頁)
◎共著『多文化共創社会への33の提言』(2021年、都政新報社:東京、第9章9-4)
◎共著『世界文学へのいざない』(2020年、新曜社:東京、第Ⅵ章-2・第Ⅷ章-2)
◎共著『新しい多文化社会論』(2020年、東海大学出版部:神奈川、第11章)
◎編著『東アジア市民社会を志向する韓国』(2019年、風響社:東京、第2章・あとがき)
書評:「熊本日日新聞」(2019.6.16)
◎共著『이주와 로컬리티의 재구성(移住とローカリティの再構成)』(2013年、소명출판 :ソウル、122~177頁)
◎翻訳『오키나와의 목소리-누치두 다카라(생명은 귀한 것)』:おきなわ島のこえ―ヌチドゥタカラ (いのちこそたから)丸木俊・丸木位里 著、2013年、꿈교출판사:京畿道波州、50頁
◎単著『거멀라마 자이,꽃을 보며 기다려다오(ガマラマジャイ:ネパールの子どもへ)』(映画DVD入り、2010年、고즈윈:ソウル、192頁)
書評:「한겨레신문(ハンキョレ新聞)」書評、「시사IN(時事IN)」インタビュー、「부산일보(釜山日報)」書評、CBS書評 等、教保文庫 推薦(2010)、韓国刊行物倫理委員会 推奨(2010)、社団法人幸せな朝の読書 推薦(2011)
◎共著『韓国文学ノート』(2008年、白帝社:東京、1章(1-18頁)・2章(19-43頁)・7章 (159- 204頁))
◎単著『재일코리안 3色의 경계를 넘어(在日コリアン、三色の境界を越えて)』(2007年,고즈윈: ソウル、200頁)
書評:「내일신문(ネイル新聞)」書評、「경향신문(京郷新聞)」書評、「한겨레21(ハンギョレ21)」記事①②、教保文庫推薦(2007)
◎単著『幻想と絶望』(2005年、東洋経済新報社:東京、294頁)
書評:「読売新聞」書評 、「熊本日日新聞」書評、Amazon書誌情報
◎単著『모던뽀이 경성을 거닐다(モダンボーイ、京城を闊歩する)』(2003年、현실문화연구:ソウル、347頁):『幻想と絶望』の韓国語原書、
書評:「한겨레신문(ハンギョレ新聞)」書評、「조선일보(朝鮮日報)」書評、「동아일보(東亜日報)」書評、「중앙일보(中央日報)」書評、「한국일보(韓国日報)」書評、「한겨레21(ハンギョレ21)」書評、「조선일보(朝鮮日報)」今年の本ベスト10(2003)選定、教保文庫 推薦(2003)
◎単著『불가능한 전복에의 꿈(不可能な転覆への夢)』(2002年、시인사:ソウル、174頁)
【論文】
○単著「홍성의 마을 커먼즈와 농촌(마을)생태계-'농업'생태계에서 '(마을)생태계로의 변화 韓国の洪城における「むら」のコモンズと「農村(むら)」の生態系-「農業」生態系から「農村(むら)」生態系への変容」、『海外事情研究』第48巻(通巻93号)、2021年3月
○単著「'마을잇다' 시리즈⑨무늬만 공정무역? -일본 대기업의 경우」、『LIFEIN』、2021年4月28日
○単著「'마을잇다' 시리즈⑧일본 공정무역의 제3의 길」、『LIFEIN』、2021年4月21日
○単著「'마을잇다' 시리즈⑦일본 공정무역의 두 유형 -유럽형과 생협형」、『LIFEIN』、2021年4月14日
○単著「'마을잇다' 시리즈⑥식탁 앞에 마주 앉은 아시아인 -우리'안'의 공정무역」、『LIFEIN』、2021年4月7日
○単著「'마을잇다' 시리즈⑤최저시급 260원을 강요하는 국경-공정무역은 국경의 민주화」、『LIFEIN』、2021年3月31日
○単著「'마을잇다' 시리즈④농촌과 도시 그리고 바다 건너 마을을 잇는 '순환공생'」、『LIFEIN』、2020年6月9日
○単著「'마을잇다' 시리즈③이주노동자가 성공적으로 귀환한 베트남 '다크라크'」、『LIFEIN』、2020年5月12日
○単著「'마을잇다' 시리즈②100세까지 웃으며 일하는 시골마을의 비밀」、『LIFEIN』、2020年4月14日
○単著「'마을잇다' 시리즈①동아시아 공정무역에서 공생마을 네트워크로」、『LIFEIN』、2020年3月2日
○単著「韓国の移住民と社会統合:農業移住民と結婚移民を中心に」、『韓国研究センター年報』第20号、九州大学韓国が研究センター、2020年3月
○共著「招待インタビュー:화교화인의 변모와 동아시아 시민(華僑華人の変貌と東アジア市民)」、『翰林日本学』第34巻、翰林大学校日本学研究所:春川、2019年5月
○単著「식민형 '중간시민'에서 동화형 '유사시민'으로-화교화인의 변모와 '동아시아 시민'의 형성(1)(植民型中間市民から同化型類似市民へ-華僑華人の変貌と東アジア市民の形成1)」、『石堂論叢』70号、石堂学術院:釜山、2018年4月
○単著「多国家市民としての高麗人研究-多共和国ソビエト連邦人民からの変遷」、『海外事情研究』第42巻1号(通巻84号)、熊本学園大学海外事情研究所:熊本、2014年12月
○単著「다공화국 인민에서 다국가시민으로-소비에트 공화국 연방의 해체와 고려인(多共和国人民から多国家市民へ-ソビエト共和国連邦の解体と高麗人)」、『石堂論叢』59号、石堂学術院:釜山、2014年7月
○単著「재일코리안과 다국가 시민권-영화 '피와 뼈'・'디어 평양'・'달은 어디에 떠 있는가'를 중심으로(在日コリアンと多国家市民権ー映画’血と骨’・’ディアピョンヤン’・’月はどっちに出ている’を中心に)」、『石堂論叢』第56輯、石堂学術院:釜山、2013年7月
○単著「협동공동체와 폴케 호이스 콜레(協働共同体とフォルケホイスコーレ)」、『石堂論叢』第53輯、石堂学術院:釜山、2012年7月
○単著「韓国ガリボンの朝鮮族集団居住地空間に関する研究」、『東アジア‐行き交う人・モノ・文化』(東アジア学会 創立20周年記念『東アジア研究』増刊号)、東アジア学会文化部会編:福岡、2012年3月
○単著「'식민지 근대'의 동일성과 비동일성(植民地近代の同一性と非同一性)-안석영과 오카모토 잇페이의 경우(安夕影と岡本一平の場合)』、『文学・言語学論集』第18巻第2号、文学言語学論集編集会議:熊本、2011年12月
○単著「가리봉을 둘러싼 탈영토화와 재영토화(ガリボンを廻る脱領土化と再領土化)-87이후의 가리봉을 그린 소설과 영화를 중심으로(87以後のガリボンを描いた小説と映画を中心に)」、『로컬리티
인문학(ローカリティ人文学)』第6巻、韓国民族文化研究所:釜山、2011年10月
○単著「主権の脱領土化と東アジア市民-韓国小説『ナマステ』を中心に」、『海外事情研究』第39巻第1号、海外事情研究所:熊本、2011年9月
○単著「韓国漫画ジャンルと近代」、『韓国語教育論講座Ⅳ』、くろしお出版:東京、2008年1月
○単著「68의 임진강을 넘은 달은 어디에 떠 있는가-영화 '우리학교''박치기1・2''달은 어디에 떠 있는가'에 대하여(映画「ウリ学校」「パッチギⅠ・Ⅱ」「月はどっちに出ている」について)」、『역사비평(歴史批評)』81巻(2007冬)、歴史問題研究所:ソウル、2007年
○単著「성찰과 소통-재일 코리안의 안과 밖(省察と疎通-在日朝鮮人の内と外)」、『文学・PAN』18号、ヨリムウォン:ソウル、2006年
○単著「식민지 근대도시의 일상과 만문만화 (植民地時代の近代都市‘京城’の二重性と漫文漫画)」、『해방전후사의 재인식1(解放前後史の再認識I)』(韓国)チェクセサン:ソウル、2006年
○単著「映画化された韓国小説と日本における韓流」、『オルタ』2006年1号、アジア太平洋資料センター:東京、2006年
○単著「분쟁의 동아시아 바다를 '평화'와 '공생'의 바다로 (紛争の東アジアの海を平和と共生の海へ)」、『황해문화 (黄海文化)』48号、セオル文化財団:ソウル、2005年
○単著「植民地朝鮮においての都市小市民の結婚および家族文化について」、『海外事情研究』第33巻第1号、熊本学園大学付属海外事情研究所:熊本、2005年
○単著 「식민지 근대도시 일상과 만문만화 (植民地近代都市の日常と漫文漫画)」、『일제의 식민지지배와 일상생활 (日帝の植民支配と日常生活)』、延世大学校国学研究院編、慧眼出版:ソウル、2004年
○単著「김규택의 만문만화와 '웃음' (金奎澤の漫文漫画と笑い)」『한국 근대문학과 일본(韓国近代文学と日本)』、召命出版:ソウル、2003年
○単著「姜敬愛の後期小説の研究」 『言語・文化・コミュニケーション』No.30、慶応義塾大学日吉紀要:東京、2003年
○単著「안석영 만문만화 연구(安夕影における都市風景の研究)」『현대문학의 연구(現代文学の研究)』第17集、韓国文学研究学会:ソウル、2001年
○単著「韓国の環境・労働小説に関する一考察」、『言語・文化・コミュニケーション』No.25、慶応義塾大学日吉紀要:東京、2000
○単著「금강의 '하늘'에 대하여(申東曄の詩<錦江>の空について)」『현대문학의 연구(現代文学の研究)』第14集、韓国文学研究学会:ソウル、2000年